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竜の伝説〜飛翔〜
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交換日記レンタル - nikkijam

2018/01/16(火) 語りべ
タイトル 負けたくない相手2 今日の気分次回更新は23日(火)予定です





 アルスとレオが町外れで魔物退治をしている際、騒動を知った神殿の者が事態を報せるべくわざわざ探して来たのだという。

「それで駆けてきたとき巨大な竜巻が見えてな、アルスの奴すっとんでったんだぜ」

 レオの言葉にその姿が容易に想像でき、この状況下だと言うのにストームは思わず笑みを零してしまう。

「…らしいな」

 と、レオが差し出した手に気付くストーム。
 今までの自分ならこのような差し伸べられたものに答えなどしなかった。
 だが、今の彼はボロボロであるというのに何とも気分が良かった。
 同じくこんなにまでボロボロになって助けてくれる『仲間』というものの良さに、ようやく気付いたおかげかもしれない。
 とは、そこまで彼も考えてはいなかったが。
 ストームは素直にレオが差し伸べていたその手を掴み、立ち上がった。

「そんなズタボロで大丈夫かよ」 
「問題ない…何処かに飛ばされた二人を探してくる」

 そう言うとストームはゆっくりと後退り、後方へと引いていく。
 去って行く彼の後ろ姿に顔を顰めさせるハンド。

「逃げるなんてやっぱり臆病な証拠ですね!」

 ハンドはそう叫ぶと共に、その手に氷のつぶてを生み出していく。
 が、それをストームに放たせまいと立ち塞ぐアルスとレオ。

「おっと、悪いが此処からは選手交代だ」
「その姿に声…ムクロのハンド、だよね。ならば、僕は君を救わなくちゃ」

 二人はそれぞれ武器を取り出し、構えた。
 立ちふさがる二人の姿にハンドは更に顔を渋めさせ、怒りの混じった声を洩らす。

「…本当に、思い通りにならない。腹立たしい連中ですよ…」


 


2018/01/16(火) 語りべ
タイトル 負けたくない相手1






 ストームへ向け振り下されたハンドの剣。
 それは大きな金属音を轟かせ、宙を舞う。
 同時に、首を掴まれていたストームは地面へと落とされた。
 膝を付き、彼は何度もむせ返りながら呼吸をする。



「良かった…間に合ったッ!」

 蹲るストームの目の前へ、そう洩らしながら突如現れた人影。
 颯爽と言うよりは顔中に汗を滴らせ息も荒く不恰好で。
 しかしその双眸は真っ直ぐに強くぎらついている。
 突如登場した青い人影にストームとハンドの二人は互いに目を大きくさせる。

「アル、ス…」
「またまた厄介なのが湧いてきましたね…!」

 鈍い痛みと痺れを右手に感じ、ハンドは遠く地面へと突き刺さった自身の剣を一瞥する。
 と、その方向から駆けつけて来たもう一人の姿。
 ハンドは自然と目を細める。

「どんだけ急いでんだよ、アルス!」

 アルスの後方――ストームの傍に辿り着いたレオは荒くなった呼吸を整わせながら、額から流れる汗を拭う。

「ごめん!」

 そう叫んでいるものの、そのアルスの言葉に反省と言う感情は含まれていない。
 呆れ顔で深く吐息を洩らした後、レオは隣で膝を付いているストームに視線を移した。

「何故、此処が…?」
「まあかいつまむと、神殿の神官が報せに来てくれたんだよ」

 


2018/01/09(火) 語りべ
タイトル 役に立ちたい7 今日の気分次回更新は16日(火)予定です




「当然勇者を倒すためですが、それよりも厄介な物を先に消そうと思ってやって来たわけなんですよ」

 首に当たる刃によって動く事の出来ないストーム。
 するとハンドは彼の耳元に顔を寄せ、「それはオーブとあなたですよ」と囁く。

「伝説の不死鳥は魔王にとって脅威でしかない。それ故に消さなくてはいけないとのお達しなので排除するわけですが…あなたについては単なる個人的な私怨です」

 首筋に当たっていた刃が静かに離れ、それからゆっくりとストームの頭上で掲げられる。
 避けようと思えば動くことは出来たはずだったが、先ほど受けた傷により足が動かず。
 抵抗する間も与えられずストームは再度首筋をハンドに背後から掴まれてしまった。
 今度は動くどころか、圧迫によって呼吸がままならない。
 
「何かと縁があると言いますか…弱いくせに面倒で厄介で、私、あなたのこと嫌いなんですよね」

 そう言いながら、彼は更にその手に力を込める。
 見た目にそぐわない怪力に、ストームは意識を失いそうになる。
 それでも何とか意識を保っているものの、呪文を唱えることも出来ず。手に力も入らなくなっていく。
 周囲にはスイリとリルムの姿もない。

「だから最初に消えてくださいよ。そうすれば勇者も泣きながら怒り狂うかもしれない」

 まあ、あなた程度の人間にそうまでする人なんているとは思えませんが。
 そう言って歪な笑みを零し、ハンドは掲げていた剣を振り下した。





2018/01/09(火) 語りべ
タイトル 役に立ちたい6








「まさか…自らをも巻き込むような呪文をしてくるとは思わなかった…!」

 瓦礫の物陰へと素早く逃げ込んでいたストームは辛うじてその攻撃から逃れられた。
 しかし辺り一面瓦礫も衛兵たちも、ほとんどのものが吹き飛ばされてしまっている状態であった。
 吹き飛ばされた者たちははるか後方に倒れており、呻く声がところどころから聞こえていた。

「くそっ…二人は無事か…!?」

 隠れたとは言えダメージは受けていたストーム。
 最も痛む腹部を押さえ、回復呪文を唱えながら彼は辺りを見渡す。
 だがそこにはスイリとリルムの姿はなく。
 それどころか、ハンドの姿まで見当たらなかった。




「どこに行った…奴は―――」

 二人の安否も心配であったが、それよりも先にハンドを見つけなくてならない。
 そう直感し周囲に目を配らせていたストームへ、直後、真空の刃が次々と振りかかった。
 避ける暇もなく直撃する攻撃。
 ストームは地面に崩れ、膝を付く。

「くっ…!」
「油断大敵ですね」

 ハンドの声はストームの背後から聞こえてきた。
 同時に、近付く足音と剣のカチャリと傾かせる音が耳に届く。

「そうそう…先ほどは邪魔しに来たと言いましたが、実は私には本当の目的があるんですよ。知りたいですか…?」

 冷たい感触がストームの首筋に当たる。
 と、次の瞬間。
 小さな痛みが走り、滴り落ちる感触が肌から伝ってくる。
 ポトリと鮮血がストームの膝へと落ちた。

2017/12/18(月) 語りべ
タイトル 役に立ちたい5 今日の気分次回更新は1月9日(火)予定です







「ストームさん…!」
「しっかりと戦えていたようだな」
「はい!」

 足手まといにはなっていない。
 商人でも――大した職の人間じゃなくとも仲間のために戦える。
 それを証明できて、認めて貰えたことがリルムは思わず笑みを零した。
 とはいえ、状況が変わったというわけではい。
 ハンドは眉を顰めたまま、次の瞬間。
 力強く地を蹴り、ストームたち目掛け飛び込んでくる。
 その片手には剣。
 もう片手には炎の玉が渦巻いている。

「本当、弱いくせに厄介ですねッ!」

 彼らの間合いに飛び込むと同時に剣を振り、手に生み出していた呪文を放つハンド。
 しかしその攻撃よりも素早く身をかわすストームたち。
 そしてストームたちもまた負けじと剣や呪文で応戦していく。
 野次馬などの一般人の姿はなくなったため、周囲を気にする必要はなく、思う存分戦える。
 更には度重なる爆発音や人々の悲鳴を聞きつけた自警団や神殿の衛兵たちがやって来た。
 ありがたい加勢であったが、一方のハンドにとってこの状況は悪いものであった。
 彼は舌打ちを洩らし駆けつけてくる衛兵たちを睨みつける。

「ああ本当に…予定が狂うことばかり起こりますよ」

 そう言うとハンドは直後、その手を頭上に掲げた。
 僅かに変動する空気の感触。
 彼の構えを一足早く察したストームは大声を上げた。

「早く遠くへ逃げろ!」

 その瞬間。
 ハンドの周辺を渦巻いていたそよ風が大きな旋風――竜巻へと変わる。
 彼を中心に竜巻は大きくなり、ストームたちや瓦礫の山々、衛兵たちを巻き込んでいく。

「堅く大きなものにしがみ付け!」
「リルム、しっかり!」
「スイリさん!」

 二人もまた互いに駆け声を掛け合い、何もかも呑み込むような竜巻彼逃げようと駆けて行く。
 だが、その風力に耐え切れず。
 スイリとリルムの身体は宙に浮き、竜巻へと呑み込まれていった。





2017/12/18(月) 語りべ
タイトル 役に立ちたい4







 ハンドの振り回すような剣の一撃を一人で受け流し続けるリルム。
 しかし度重なる彼の鋭い攻撃を受け続けるリルムには、徐々に疲労の色が見え始めていた。
 と、足元の瓦礫につまずいてしまい、思わず転んでしまう。
 尻餅を付く彼女へ、ハンドは歪な笑みを浮かべる。

「おやおや油断しちゃいましたね」

 容赦なくリルム目掛けて剣が振り下されようとする。
 思わず堅く目を瞑るリルム。
 が、その直撃寸で、というところで彼は剣を止めた。

「リルム、しっかりして!」

 先ほどハンドの呪文を受けたスイリが、怪我を回復させたところで加勢をしたのだ。
 ハンドはスイリが放った真空の一撃を避けるべく大きく飛び退いた。

「もう回復しちゃったんですか。これだから回復役というのは面倒なんですよね」

 ため息交じりにそうぼやくハンド。
 スイリの呪文を交わした彼は憂うつそうに肩を竦めながら、空いている方の手をスイリに向けた。

「やっぱり貴女から倒すしかないですかね」

 掌にて生み出されていく火炎。
 しかし、次の瞬間。




「回復が出来るのは彼女だけではないがな」

 その声と同時にハンドの間合いへと飛び込んでくるストーム。
 彼はハンドが呪文を唱えるよりも早く、凍てつく吹雪を放った。

「くっ…!」

 油断してしまっていたハンドはその攻撃を喰らう。

「ホント…貴方が一番面倒ですよ…!」

 そう言うとハンドは剣を構え、先ほどまでの笑みを止め、ストームを睨みつける。
 返すようにストームもまた眼光鋭くハンドを睨み、対峙した。



2017/12/12(火) 語りべ
タイトル 役に立ちたい3 今日の気分次回更新は18日(月)予定です




「お前は…」

 それは先ほど道具屋で会話していた情報屋の男であった。

「お嬢ちゃん。向こうにお母さんが待ってるよ、ここは危ないからお兄さんと一緒に逃げよう」

 そう言って男は少女の頭を優しく撫でる。すると、少女の双眸に僅かな輝きが取り戻されていく。

「お母さん…」
「うん、心配して泣いてたよ。早く行こう」
「うん」

 それまで怯えきっていた少女は、嘘のように自力で立ち上がり、母を求めて駆け出していった。

「こうやるんだよ。まったく、相変わらず人の心に無関心だろギンガ」
「お前…」

 ストームは顔を顰める。今の姿はストーム本来の姿であり、ギンガの姿ではない。
 しかし、それでも彼がその名を呼んだのだ。

「情報収集で姿を偽るのはよくあることだ。変な詮索はしねえし、何も言うな」

 笑って見せる情報屋。
 よく見ると彼は足を怪我しているらしく、今も平気なふりをしているが壁に寄りかかっているその表情は苦痛なのか恐怖なのか青ざめている。
 では何故こんな場所に未だ逃げずにやって来たのか。その答えは彼自身の口から告げられる。

「逃げ出した連中にお前が居なくて探しに来たんだ…だが、まさか先陣切って戦ってるとは驚いたぜ」

 情報屋の男の言葉にストームは目を見開き驚く。
 が、直ぐに破願して男に近付く。

「怪我しているお前が助けに…何を言っているんだ」
「戦えなくたって仲間が心配で助けに来るんだぜ」

 カッコつけた風にポーズを決めて告げる男。ストームはため息を洩らしつつ、道端から手ごろな木の棒を拾うとそれを手渡した。

「誰が仲間だ。更に怪我をする前にさっさと逃げろ」

 木の棒を手渡したストームはそれから男の足に向けて回復呪文を唱える。これで傷は治癒出来るものの、痛みが消えるわけではない。

「酷い言い方だな…言われなくても解ってるって」

 心ない言葉に男は顔を顰めて見せるが、だからといって愛想を尽かすことはない。
 これが彼のいつもの姿であることを男は知っているからだ。受け取った木の棒を支えに男は路地の奥へと歩き、逃げていく。

「頑張れよ!」
「誰に言っている」

 男の激励にポツリと呟くストーム。
 だが、その表情は何処か晴れやかで。このような状況下であるというのに、不思議と少しばかり良い気分であった。


2017/12/05(火) 語りべ
タイトル 役に立ちたい2 今日の気分次回更新は12日(火)予定です








「――リルム!」

 突き飛ばした者――リルムがストームの代わりに火球を受けてしまったのだった。
 リルムの身体が火炎に包まれていく。

「リルム!」

 先に一撃を受け倒れていたスイリは、必死に上体を起こし彼女の名を叫ぶ。
ボロボロでありながらも、それでも彼女を回復させようと這ってでも急いでリルムへと近付こうとする。
 だが、しかし。

「わたしなら大丈夫です!」

 その声が聞こえた直後。
 火炎に呑まれていたはずのリルムが、勢いよく地を蹴りハンド目掛けて飛び出していったのだ。
 突然の人物からの不意打ちのような一撃が、ハンドに直撃する。

「ぐっ、う…油断、したッ…!」

 肩口を押さえ、リルムを睨みつけるハンド。
 素早く後方へ下がっている彼女の手には、ジャラリと槍の如きそろばんが握られている。

「わたしだって、皆さんのお役に立てるんです。このくらいで倒れたりはしません!」

 そろばんを構え、リルムはまたしても怯むことなくハンドへと飛び込んでいく。

「一人でそいつは危険だ!」
「一人だなんて思ってないです。今は早く!」

 ムクロの中では上位と言われる相手に、単独戦闘は危険。
 そう思っているものの、今は少女の救出が先決だった。
 リルムが作ってくれているチャンスを無駄には出来ない。
 ストームは即座に尻餅を付いたままであった少女を抱きかかえ、安全な場所――路地の裏へと移す。
 だが、少女は怯えきっているせいか、下した地面にペタリと座り込んだまま、動く事が出来ないでいる。
 恐怖に涙すれ消え失せ、青白い顔でストームを見つめていた。

「早く遠くへ逃げろ」

 しかし彼女は動こうとしない。
 動けないでいる。

「ちッ…」

 思わず舌打ちを洩らすストーム。
 ハンドの目から離れたとはいえ、ここも安全とは言えない。
 なるべく遠くに逃げて貰わなければならなかった。
 仕方なく、もう一度遠くへ運ぶしかないとストームが少女に手を伸ばした、そのときだ。

「そんな態度じゃ返ってこの子が怯えるだけだろ」

 聞き覚えのある声が路地裏の向こうから聞こえてきた。





2017/11/28(火) 語りべ
タイトル 役に立ちたい1 今日の気分次回更新は12月5日(火)予定です









 止む事のないムクロとの戦い。
 しかし、場所が町中であるためストームたちは防戦を強いられていた。
 下手に攻撃してしまうとまだ逃げまどっている一般人にまで危害を加えてしまいかねないからだ。
 
(せめて町より外に誘い出さなければ…!)

 そう思いながらストームはハンドの攻撃を受け流していた、そのときだ。
 スイリの叫び声が聞こえてきた。

「危ないっ!!」

 そう言って駆けて行く彼女の先には怯えた顔で此方を見ている少女の姿。
 恐怖に竦んでしまったのだろう。
 身動き一つ取れず、青ざめた顔で硬直している。

「そんなに“アレ”が気になりますか?」

 と、彼女の声に気付いたハンドが不気味に口角を吊り上げる。
 彼が何を考えているのか、ストームは直ぐに察しが付いた。

「ちッ…!」

 舌打ちを洩らし、ハンドが動くより早く踵を返すストーム。
 
「ホント、貴方たちはこういうのに弱いですよねぇ」

 口元を歪ませながらハンドはその手を怯えている少女へと向けた。
 が、生み出された火球は少女に放たれることなく。
 先ずはとばかりにスイリへ放たれたのだ。

「キャアッ!」
「先に小賢しいのを撃破して…」

 火球を喰らい、悲鳴をあげるスイリ。
 それからハンドはすぐさま少女にもう一度火球を向ける。

「今度はもっと強いのでいきますか」

 その一撃は躊躇うことなく少女へと放たれる。

「くそっ!」

 火球より早くと願いながら、ストームは少女を庇うべく走る。
 だがあと少し、というところでハンドがまた口を開く。

「はい、これで鬱陶しいのが一人」

 そう言うと彼はもう片方の手で火球を生み出し、それをストーム目掛けて投げつけた。
 ハンドが放った火炎の一撃がストームへと迫る。
 が、喰らうその瞬間。
 誰かが彼を突き飛ばした。







2017/11/21(火) 語りべ
タイトル その頃二人は2 今日の気分次回更新は28日(火)予定です



 手加減をしている。というわけではなかったが、どうにも先ほどから集中力が散漫になっていた。
 原因は魔物退治開始に聞いた爆発音にあった。
 あの爆発は何だったのか。
 レオは違うと即否定したが、もしかすると魔物の襲撃ではないのか。
 そんな一抹の不安を抱いてしまってならないのだ。

「やっぱりちょっとランシールに帰らない?」
「なんでだよ」
「なんとなく…?」

 と、そのようないい加減な理由を言われたところで納得するレオではなく。

「まさか俺に勝ち逃げされるのが嫌とかってわけじゃねぇよな」
「そんなまさか」

 その返答も間違いであった。
 直後レオは更に不機嫌そうな顔を見せつけ、「じゃあ勝負続行だろ」と言ってサンドイッチを頬張った。
 思わぬ地雷を踏んでしまったと後悔する反面、アルスはレオの珍しい横顔に苦笑をせずにはいられなくなる。
 いつもは皮肉屋で皆を陰でまとめるような冷製な顔ばかり見せている彼が、今はそれとは違う――あの子供の頃のような無邪気な一面も窺えるからだ。

「そんな怒らなくても」
「別に怒ってねえよ」

 二人はそう言い合ってサンドイッチを食べきり、魔物退治を再開するべく立ち上がった。
 丁度そのときであった。
 二度目の爆音――ムクロの襲撃――が聞こえてきたのだ。