過去の日記
2007年10月(2)
2007年09月(4)
2007年08月(4)
全て表示
nikkijamおすすめ
占いカフェ
懸賞ざくざく
人気ランキング
メニュー
プロフィール
メール送信
携帯へURL送信


|
|
今、ここで繋がっている、あなたへ
「おはよう、こんにちは、こんばんは?
いつ“あなた”がこれを読んでるのかわからないけれど、
まず、手紙をみつけてくれてありがとう。 」
――ええと、まずはたくさんご心配をおかけしてごめんなさいと、
謝らなければいけません。
長い間、空白がありました。
この小さな物語も本当に終盤に差し掛かっていたところだったので、
このまま終わりなく消えてしまうのではないかと、疑わせてしまったかもしれません。
本当にごめんなさい、としか言えないけれど。
けれど、きちんと物語に幕は下ろしますと、
それだけは約束するために手紙を書いています。
「K」も―ここだけの話しだけれど、「M」も―、元気でいるから、
安心してくださいね。
小さな物語のことを忘れてなんていないし、必ず帰ってくるので、
あと少しだけ時間をくださいね。
夏の疲れは、夏の終わり頃にやってくるといいます。
最近はまた惜しむように蒸して暑いですから、体調には十分お気をつけください。
小さな町では、秋の訪れを告げる風のお祭りが始まっています。
こうして時間が遷り変わってゆくその時々で、しかし変わらずに手紙を綴れること、
とてもしあわせに思います。
最近になって夏が恋しくなってきた、K.
|
|
| タイトル |
Mさんへ---3/3 |
今日の気分 | つづきます(笑) |
|
|
悔しいよ。
もし俺があなたの家族だったら、友だちだったら、恋人だったら。
そばにいてこの手を差し伸べられる、この耳でその声が紡ぐ言葉を拾える、そんな身近で
リアルな存在だったら。
俺は、もしかしたら今とてもつらくて悲しいあなたを、少しでも支えてあげられたかも
しれないのに。
あなたの名前も、声も、笑い方も泣き方も怒り方も、今どうしてるかさえわからなくて、
知らないことばかりだ。
それがとても、悔しい。
ごめんね、本当は書くつもりじゃなかったんだけれど、もしかしたらこれが最後の手紙に
なるかもしれないから、思いのままに書きました。
あなたがいつか読んでくれるのならば、いつまでだって書き続けるけれど…でももしかしたら、
この手紙が負担になっているのだとしたら、もう終わりにしたほうがいいだろうし。
どう、書いたらいいかわからないのだけれど……俺はとても、この小さな文通と、
あなたが、大好きです。
きっとこれからも変わらず、ずっと忘れないし、
だからただあなたが元気でいてくれればいいと、思っています。
からだと気持ち、何より大切にしてください。
K.
|
|
|
クリスマスのサンタさんバイトのこと、甘酒で酔っ払いながらの初詣のこと、
我が家の七草粥事件(!)のことや、そんな話しはこの前何通かに渡って書いてしまったので、
特別なことはあれから何も起こっていないよ。
周囲や恐らく自分自身も、ちょっとずつ変化を迎えながら、ゆるやかに穏やかに、
いつもどおりの日常が流れています。
それはとても素晴らしいことのように思うし、いつも感謝していたいと思います。
だから、最近俺のこころに足りないのは、あなたのくれる手紙、それだけです。
あなたからの手紙が途絶えて、どれくらいになるのかな。
今までこの本に挟んできた何通かの俺の手紙も抜き取られないままで、それはつまり、
あなたがこの本を開いていないということで、もしかしてあなたに何かあったのではないかと、
とても心配していました。
それとなく先輩に探りをいれてみたけれど(ごめんね、きっとあなたはそういうことを
嫌がるだろうけれど)、三年生のなかで重病や大きな怪我をしたひとはいないということ
だったので、とりあえずほっとしました。
もしかしたらご家族や大事な友人になにかあったのかもしれない。
そうじゃなくても他にも、何かあなたに大変なことが降り注いでいるのかもしれない。
そう考えたらきりがなくて、それこそ友人に訝しがられるほど図書室に通って、
今日こそあなたは手紙を受け取ってくれたかもしれないと確認していたけれど、
結局、手紙は宛て先を失くして未だこの場にありました。
あなたが無事で元気で、ただこの文通に飽きてしまっただけなら、それならいい。
いや、本当はさみしいし悲しいし、嫌だけれど…でも、それは仕方のないことだから。
でもそうじゃなくて、あなたが元気じゃなかったらどうしようと、心配で仕方ありません。
何かもっと確かなもので繋がっていたつもりだったけれど、今こんな時に俺は何も出来なくて、
そんなあやふやで淡い繋がりだったのだと、やっぱり紙に綴ることばだけの繋がりだった
のだと、思い知らされました。
|
|
|
今ならきっと、ふきのとうの緑を選ぶのかな、Mさんへ
こんにちは、毎日元気に過ごしていますか?
寒くしていない?風邪、ひいていない?
俺は元気にしているよ。
毎日、学校に行って笑ったり勉強したり本を読んだり、あとは大体バスケをしています。
部活が終わった帰り道、自転車を漕ぎながらふと白い息を吐き出して空を見上げる度、
あなたはどうしているかなと思います。
そうそう、最近、母ではなく姉が俺の弁当を作るようになりました。
彼氏のための弁当の試作品のようなんだけれど…これがまた、何とも評価しがたいです。
味や見た目が特別悪いわけではないのですが、全体的に味が濃すぎます。
これでは新しい彼も高血圧症や糖尿病になってしまうのではないかと、少し心配です。
でも姉なりに一生懸命頑張っていて可愛いなあと思うので、しばらくはこのまま実験台に
なってあげるつもりです。
あと変わったことといえば…そう、最近、俺があまりに頻繁に図書室に通うので、
友人が不審に思っているみたいです。
この前、たまたまそのうちのひとりが珍しく図書室に用があったらしく、そこで俺を
見かけたらしいです。
そのとき俺はといえば、いつものようにこの本に手紙を挟んでいる真っ最中で(このひとつ
前の手紙のときかな)、そこをぽんと肩を叩かれたから、思わずびくっとしました。
別に悪いことをしているわけではないのだけれど…笑いながら強引にごまかしてしまいました。
俺はこんな文通するようなキャラクターでもないし(少なくとも、友人たちの目には
そう映ってるだろうし)、だから少し恥ずかしくって、何より、あなたとの文通を
誰にも秘密にしておきたかったのです。
そっと、そっと、てのひらの中で包み込むように、まもりたかったような気がします。
…って、何書いてるんだか。
本当はここで紙をくちゃくちゃっと丸めてしまいたかったけれど、あなたとの手紙は
いつも書き直したりしないことに決めているので、このまま出します。
だからあまり気にせず、すぐに忘れるように!
|
|
|
どうして、好きなだけではうまくいかないんだろうね。
もし自分と相手、世界にたったふたりきりだったら、全てが無の空間に本当に
ふたりだけでも生きていけるのならば、好きなだけでも上手くいくのかもしれない。
けれど俺たちはどうしても、色々なひとやものと関わりあって暮らしているから、
無数の存在に支えられて生きているから、気持ちだけではどうしようもならないことも
出てくるのかもしれないです。
相手に求めすぎるから、上手くいかないのかな、と考えたこともあります。
全く違う環境で育ってきた自分とは別個の存在が、自分の理想どおりのはずなんてないのにね。
そして自分だって、相手の理想そのものでは決してないはずなのに。
それでも、全く求めないことも求められないことも、かなしいことだと思います。
もし全てを知りながら、それを微笑みながら受け入れることのできる存在があったら
それはやはり神や仏に近いものなんじゃないかな。
相手に何も求めず、ただ赦す。
それは一緒に道を歩む存在ではなく、道のずっとずっと先で手を差し伸べてくれるだけの
存在に思えます。
だからやっぱり仏さまではなく、たまには喧嘩したり許せなかったり、それでもいつかは
ゆっくりと歩み寄れるようなそんな存在が、俺には必要だと思うのです。
そして結局は歩み寄るために必要なのは、ただ「好き」っていう気持ちなんだと思います。
だいじょうぶ、好きでさえあれば、ゆっくりゆっくりと
いつか歩み寄ることができるとおもうよ。
…と、ここまで自分の心の中を整頓しながらゆっくり書いていたのだけれど、
途中で何度か脱線しそうになりました。
いきなり読んだあなたには更に、意味がわからないような文章にみえるかもしれません。
けれど書いているうちに、俺のなかではぽっかり光が見えた気がします。
だから、ありがとう、ね?
あなたと文通をするようになって、日々の生活ばかりではなく
普段もっと見えにくいことに目をむける時間が長くなりました。
とてもありがたいことだと、感謝しています。
本当に毎日寒いです、温かいお風呂に入って、しっかり体をあたためて。
外に出るときは、お母さんに貰った手袋と靴下を忘れないように。
あなたがあったかく元気でいないと、かなしむひとが確かにいますよ。
最近入浴剤に凝っている、 K.
|
|
|
色彩の魔術師のような、Mさんへ
真っ白、とも少し違って、幾つもの色を抱えた淡雪のような色合いの便箋を受け取った時、
ああもうこんな季節になったのだと、妙に実感しました。
あなたはいつも、季節が染みたような、空気が伝わってくるような色を選んでくれるから
毎回それがとても楽しみです。
瑞々しい若草に始まって、しっとりした葛葉、淡い藤紫。
向日葵の黄金、夜空の濃紺に、桔梗の紫、紅葉の赤。
ここ幾月かあなたがくれる手紙の色は、俺にとっては空や花の色と同じ
季節の移り変わりを感じられる大切な“めじるし”でした。
とうとう冬の休みに突入して、いっそう寒さが厳しくなってきたね。
ばあちゃんちではもうかなり雪が積もっているみたいで…
町じゅうが静かだと、そう電話口で漏らしていました。
雪が深く降った日って、とても静かです。
雪が全ての音を吸い込んでしまうからか、しんと静まり返った静寂が耳に痛いくらいです。
頬を刺す冷たい空気と相俟って、全てがひとりきりで存在しているかのように感じられます。
けれどだからこそ、手にできる幸せもあって。
澄んだ夜空で瞬く星が、数え切れないほどに存在しているのだと知ること。
うちでとれた野菜ばかりの何てことない鍋が、みんなで足を突っ込む小さなこたつが、
Mさんに贈られた手袋やハーブティが、どれだけ優しく、温いかということ。
そして、耐えて待った春が、どれだけ美しいかを知ること。
だから冬も悪くないかと思っています。
サンタクロースももうすぐ(本当にもうすぐ!)やってくるし、ね?
ちなみに俺は今年、従兄弟のケーキ屋さんでクリスマスケーキを売る
アルバイトをすることにしました。
もちろん、サンタクロースの格好をします、残念ながら赤い鼻のトナカイは
お供につかないようですが。
花祭、俺はずっと“甘茶の日”だと思っていました。
一年に一度、甘茶を飲む日。
それは、一年に一度豆を撒く日や一年に一度チョコレートを貰う日と並んで
ただそういう日なのだと信じていました。
確かにお釈迦さまに申し訳ない話しですね、
こんなに誰も祝ってくれなかったら、イエス=キリストに妬いてしまわれそうです。
しかし、「モテ系潅仏会」って…!
どんなスピリチュアルアイテムがあるのか、ちょっと見てみたい気もします。
|
|
|
相手の好きなところが嫌いなところよりもひとつだけ多かったら、
それは好きってこと、というおばあさんの言葉。
良いところ、好きなところを数えるなんてポリアンナみたいですね。
ただ私は相手の好きなところなんて、ほんとうは数えられないのです。
好きなところを、うまく言葉にできないから。
だからきっと、いつもはKさんの言うように漠然と、
「やっぱりなんだかんだ好きだなあ」と考えているのだと思います。
そしてとても大切な人に対しては、その人に都合の悪いところ、
一般に言う「短所」や「嫌なところ」があったとしても、
それを嫌いにはならないのです。
たとえどんなものでも、その人を形成するものならば
結局は憎めないし、大切だと思います。
あばたもえくぼ、というのに、ちょっとだけ近いのかな?
短所と長所は紙一重だったりもしますしね。
でも好きなだけではうまくいかないことがあったりもするので、
人との関係ってむずかしいなと思います。
それでも好きだから、よけいに。
なにもかもを知りながら、なにもかもを赦して、
なにもかもを受け入れられるようになれれば良いのに。
そう思うこともありますが、そんなのは仏さまや、
おだやかに臨終を迎えようとしている人なんかじゃないと、
なかなかできないことかもしれません。
…なんだか、ちょっと抹香くさい話になりました。
月は、見ました。ありがとう。
私は見たかなと思い出してくれる、それが、とてもうれしいです。
母が、クリスマスツリーを出した日に M.
|
|
|
冬の海辺の、Kさんへ
街で「クリスマス」の文字がおどりはじめましたね。
そろそろ今年も残りすくなくなってきました。
近ごろはサンタクロースのかわりに、母が、
手袋か、ぶあつい靴下、あるいはその両方をくれます。
冬になると、私は手足が冷たくなるからです。
先日も伯母が、身体のあたたまるハーブティーをくれました。
どうもみんな私が冷えていると思うらしく、あたためてくれようとします。
ありがたいけど、手袋ばかりいくつもあってもちょっと困る、
というのが正直なところです。
それにしてもクリスマスは派手に騒ぐのに、
お釈迦さまの誕生日が地味なのはなぜでしょうか。
おしゃれな雑誌やテレビなどのメディアがこぞって、
「花祭りにはやっぱり彼と温泉!」
「恋愛運UP!モテ系潅仏会、スピリチュアル・アイテム」
「おいしい甘茶〜いまからでも予約できるセレブご用達ショップ」
とかあおりにあおったら、たぶん潅仏会も市民権を得るんじゃないでしょうか。
やってみたら、面白いのに。
|
|
|
うちのばあちゃんが、「相手の好きなところが嫌いなところよりもひとつだけ多かったら、
それは好きってことなんだよ」と言っていたことがあります。
そのひとの全てを好きにならなくたっていいんだと思います、何かこう、漠然と
「やっぱりなんだかんだ好きだなあ」と思えれば、それで。
少し話しはずれますが、男はよく女の子の外見ばかりを気にしているように思われますが、
あれは半分あたりで半分はずれです。
確かに男同士はよく、「あの子は足がきれい」「あのひとは目が大きくて可愛い」とか
頻繁に馬鹿なことばかり話していますが、じゃあいざ付き合う時にそれが重要な
ポイントになるかといえば、少なくとも俺は全く重視しません。
だって、ずっと一緒にいたら、そんなこと気にならなくないですか?
俺は、うちの愛犬はお世辞にも美少年(オスなのです)とは言い難いと思いますが、
それでも世界一可愛いと思っています。
犬と一緒にするなと言われてしまいそうですが、つまりそういうことです。
この前の晩、とてもきれいな満月でしたね、Mさんは見ましたか?
寒い夜は空が澄んでいてぴんと張り詰めて、星がたくさん瞬くから俺はとても好きです。
はあっと白い息を吐き出しながら、きーんと耳が痛くなるまで夜空を見上げます。
そうするとこの時期は必ず、サンタクロースの姿を描きます。
赤い鼻のトナカイにのってしゃんしゃんと鈴を鳴らしながら、
聖夜にプレゼントを配るまるっこいおじさん。
俺は中学に入る直前までうちにもサンタがきていると信じていました
…ちょっとのんびりした子どもだったのです。
うちには煙突がないから心配したことも、
サンタに会おうと思って一晩中待っていようとしたこともあります。
今でもサンタの絵本を読むたびにそういった数々を思い出します。
まだもう少し先のことだけれど、
自分の子どもにも出来る限り長くサンタを信じさせてあげたいと、思っています。
Mさんはどうでしたか?
今年はサンタに、なにかおねだりする予定ですか?
春のはじめに生まれた、 K.
|
|
|
多分、今日も空を見上げた、Mさんへ
金木犀、沈丁花、梔子。
色だけではなく花の香りで季節を感じられるなんて、
俺たちの生きているこの世も、まだまだ捨てたものじゃないかもね。
昔のひとは手紙に香を焚き染めたというでしょう?
あなたがくれる手紙も、いつもとてもいい香りがします。
香なのか、花なのか、それともあなた自身の香りなのかな。
あ、ちなみに今俺はこの手紙を海辺で書いているから、
ほのかに潮の香りがするかもしれません。
だとしたら、このすばらしく美しい夕焼けまで香りにのせてあなたに届けられそうで、
とても幸せです。
夏の海も好きだけれど、俺は寒くなってきた今の季節の海も好きです。
オレンジの夕陽がみなもを漂う、あのどこか物寂しい情景。
…そんなことお構いなしのうちの愛犬は、年中よだれを撒き散らしながら
わふわふと走り回っていますが。
あなたがすてきかすてきじゃないか、という話しですが。
“実際のあなた”が、俺が手紙で触れている“あなた”よりも
すてきじゃないわけがないと、俺は思います。
勿論あなたがいうように、手紙から想像するだけのあなたは
空想上のイキモノにすぎないのでしょう、きっとあなたのごく一面にしかすぎない。
けれど、それが全くのつくりものだなんて思わないし、
たった一面でもそれは確かにあなた自身です。
人間は多面性をもついきものだから、それはきれいな面も汚い面も持ち合わせているよね。
俺だって穏やかでにこにこしている時ばかりじゃないし(出来る限りそうあろうと
努めてはいるけれど)、怒りも妬みもします。
じゃあ、実際にあなたが俺のそんな一面をみたら、あなたは俺に幻滅する?
俺はすてきじゃないと思って、きらいになる?
時間はかかるかもしれないけれど、そういうところまで全て受け入れて
いけるものだと、思うよ。
俺はあなたのどんな面を見たって、大抵のことならオッケーだと思います。
それはあなたがすてきな面をもっていることをちゃんともう、知っているから。
弱さも強さも、美しさも醜さも、全て持っていて当たり前です、にんげんだもの、ね? |
|
|